トラクタ
1965
昭和40年
TB20型
富士山登頂に成功したトラクタ
1963年に技術提携を結んだポルシェ・ディーゼル社の優れた設計思想が生かされた国産の乗用トラクタ。大型機械化体系が導入されたが、日本農業に適したトラクタがなかったため軽量・小型で空冷ディーゼルエンジンを搭載し、湿田性に適したTB20型を開発。国内外製トラクタ17機を対象にした耐久走行テストでは、悪条件のほ場条件においてTB20型だけが合格し、高い性能が評価されました。また、京都大学農学部トラクタ研究会の実験で富士山登頂を果たし注目が集まりました。
1970
昭和45年
TSシリーズ
「本物になった」と感服させた中型トラクタ
トラクタ専用に開発した高い性能に、ディーゼルエンジン量産で世界的な実績を持つ「いすゞ」の製造技術をプラスした優れたハイパワーエンジンを搭載した中型トラクタ。TSシリーズ第1号機として商品化された24馬力の「TS2400型」以後、16馬力から35馬力までの8機種構成のTS型シリーズを完成しました。さまざまな重作業も余裕でこなし、作業効率を一段と高めました。
1984
昭和59年
T10510
100馬力の壁を破った国内最大級トラクタ
低速回転域で高トルクを生み出す独自のジャンボエンジンを搭載したトラクタ。最大揚力3100kgの強力油圧などの強力なメカの搭載や、前進24段・後進8段の変速段数など最高級水準の機能を誇りました。畑作・酪農などの北海道市場のニーズにマッチした開発努力により、北海道での大型トラクタのシェアは常に高い地位を維持し、農機商戦全般に絶大な効果をもたらしました。
1994
平成6年
TGシリーズ
電子制御トランスミッショントラクタ
トラクタの主流である電子制御トランスミッション「IQシフト・IQターン」を搭載したトラクタ。レバー1本で16段の変速を可能にした「IQシフト」と、従来のブレーキ操作不要でハンドルを切るだけで連動して作業機が上がり、1点旋回できる「IQターン」により、快適かつ高能率・高精度な作業が実現しました。これらの機能を搭載したことで「はじめて知能(IQ)をもったトラクタ」と称されました。
2004
平成16年
AT50(ジアスATシリーズ)
オート変速機能を搭載したトラクタ
オート変速機能による3つの走りにより高能率・高精度を実現したトラクタ。エンジン回転に応じて主変速を自動で変速する「アクセル変速」、ほ場等での各作業速をトラクタ自体が記憶することで簡単で高能率な作業を実現する「メモリー変速」、路上・ほ場・坂道等の路面状況に応じてトラクタ自体が最適な駆動方式を選択する「オート4WD」。これら3つのオート変速機能が路上でもほ場でも確かで快適な走りを実現します。
2013
平成25年
NTAシリーズ
ノークラッチブレーキトラクタ
オートマ自動車感覚で操作できる「ドライブモード」「ノークラッチブレーキ」を搭載したトラクタ。ドライブモードでは、アクセルペダルを踏むだけで最高速まで自動的に変速するため、自動車感覚での快適な移動が可能になりました。また、ノークラッチブレーキでは、走行停止時にブレーキを踏むだけでエンストすることなく安心して停止することができます。高出力ながら、クリーン排気・低振動・低騒音を実現した環境・オペレーターにも優しいエンジンを搭載しました。
2018
平成30年
TJV655R型
当社初の有人監視型ロボットトラクタ
農業ICTソリューションの自動操舵技術「ISEKI Dream PILOT」として、当社初の有人監視型ロボットトラクタを限定販売。全球測位衛星システム(GNSS)と無線基地局RTKを用いた高精度位置補正を活用した自動操縦技術により、オペレータによる監視・遠隔操作においてトラクタでの無人作業を可能にしました。有人トラクタと無人ロボットトラクタによる2台の協調作業を行うことで、より効率よく作業可能です。農業機械の自動化による超省力化を実現したトラクタです。
2021
令和3年
RTS-Zシリーズ
直進アシストトラクタ
直進作業のハンドル操作が不要となる直進アシストシステム「Operesta(オペレスタ)」を搭載したトラクタ。ディファレンシャルGPS測位とジャイロセンサ(IMU)の組み合わせにより、GPSの測位精度を向上させ、さらに傾きによるズレを修正することで、高精度な直進作業を実現しました。長時間作業による疲労軽減や作業の効率化、作業精度の向上に寄与します。農業の大規模化に伴い、スマート農業による作業の軽労・省力を推し進めている日本の農業では更なる需要拡大が見込まれています。
2024
令和6年
TJW1233R
国内最大クラスの有人監視型ロボットトラクタ
業界初の国内最大クラス・123馬力の有人監視型ロボットトラクタ。長方形・平行四辺形・台形等の従来の対応ほ場に加え、曲線・直線がある変形ほ場にも対応。ほ場の形にあわせた最適作業ルートを自動生成できるため、未熟練者でも効率の良い作業が行えます。当社独自の「Home位置誘導」機能では、ロボット作業終了後に、指定した位置まで自動で移動するため、大区画ほ場においても効率的な作業を実現します。農業の大規模化を強力に支えるトラクタです。